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行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する
book

行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

by Stephen Wendel, 武山 政直, 相島 雅樹, 反中 望, 松村 草也
June 2020
Beginner to intermediate
464 pages
5h 31m
Japanese
O'Reilly Japan, Inc.
Content preview from 行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

9

コンセプトデザインから

インターフェースデザインへ

棚卸し

 ビヘイビアプランを手にした今、わたしたちはプロダクトがなすべきことが何かわかっている。また、発見したMVAを、ユーザーのそれまでの経験に合うように仕立て直し、できる限り自動的にしている。あるいは、自動とまではいかなくても、できる限り理解しやすく簡単にしている。意識あるいは感情の面から動機づけする方法、キューを準備する方法、フィードバックし、競合する行動を脇に避(よ)けるといった環境(プロダクトと実世界でのユーザーの文脈)を構築する方法についても考えた。そして最後に、ユーザーが成功するのに欠かせない、情報とユーザー自身の準備についても考えた。

 こうしてわたしたちの手元には、行動の実行に不可欠な、ユーザーとプロダクトのToDoリストができあがっている。いまやデザインチームは、行動に至る一連の流れを表す、かくも重厚長大なToDoリストを、ユーザーが使いたいと思えるプロダクトへ変換しなければならない。やるべき行動をToDoリストとしてただ並べただけの「自称プロダクト」をわたしはたくさん見てきた。だが悲しいことに、ただのToDoリストでは人はやろうという気にはならない。

 わたしたちの最終成果物は、やることがだらだらと連ねられたものであってはならない。そうではなく、ゲーム、セルフサービスのシステム、あるいは、時間とともに変化するが同時にシンプルさが保たれたシングルページアプリケーションとして、したたかに仕立て上げられたものでなければならない。一連の流れを提示することが間違っているわけではないが、それが行動を変えるアプリケーションの唯一絶対の在り方というわけではない。というわけで、以下では、単なるToDoリストを、使われるプロダクトにするための方法を探っていこう。 ...

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ISBN: 9784873119144Other