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行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する
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行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

by Stephen Wendel, 武山 政直, 相島 雅樹, 反中 望, 松村 草也
June 2020
Beginner to intermediate
464 pages
5h 31m
Japanese
O'Reilly Japan, Inc.
Content preview from 行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

訳者あとがき

 なぜ今あなたは、この本を手に取っている(あるいは、電子書籍として閲覧している)のだろうか?

 この問いに答えを出そうとすると、本書の内容を自然となぞることになる。ここでは2通りの説明をしたい。

 まず、あなたがどのようにして「読む」という行動をしているのかを説明しよう。あなたには、本書を読むきっかけがあり、他のやることよりも本書の読書を優先したいという評価をしている。その結果、あなたは本書を手に取っている。CREATEアクションファネル(第2章参照)の考え方で、ご自身が読書に至るまでの前提条件を整理してみてほしい。理解が深まると同時に、もっと本書を手に取るようになれるはずだ。さらに、本書を読了するためのプロダクトの構想が思い浮かぶかもしれない。

 次に、訳者である我々、しかも、プロの翻訳者ではない実務家が、どのようにして本書を(拙いながらも)訳し通せたのかを説明しよう。翻訳という作業は、読解、作文、推敲、調べ物、そしてまた推敲……といった作業の繰り返しだ(始める前の我々はその大変さを十分に理解できていなかった)。我々は会社員として(うち2人は管理職だ)日中の時間の大部分を仕事に費やし、翻訳にあてる時間は限られている。従って、翻訳にかかる作業を、平日の朝や深夜、通勤電車の乗車時間、休日の子育ての合間といったすきま時間の習慣にすることが、何よりも重要だった。そのため、自分を翻訳に向かわせるきっかけを探し(起き上がったら自然と目にとまるよう、ベッド横の窓の前にパソコンを置き)、翻訳を楽しい時間になるようこころがけ(飽きたらがんばらずすぐにやめ)、自己概念を作り出し(自分が訳さなければ日本の読者に届けられないと言い聞かせて使命感を高め、英語の勉強になる有意義な時間だ、と意識的に評価し)、翻訳力を高め(翻訳術に関する書籍を読み)、今やることの価値を意識した(「頭の働きがよい朝はボーナスタイムだ」と考えた)。iPadを片手に、電車の時間は推敲にあてた。そのうち、翻訳は習慣になった。 ...

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ISBN: 9784873119144Other