June 2020
Beginner to intermediate
464 pages
5h 31m
Japanese
第14章
プロダクトを学び、改善する
どの変更を実装するのか決める
プロダクトのリリースと効果測定のプロセスの終盤まで来た。チームは、ユーザーのプロダクトの利用に関わる行動データをたくさん集め、プロダクトの改善案を手にしている。しかし、行動の障害に目を向けることだけが、プロダクトの改善ではない。事業(ビジネス)観点、開発観点での検討も必要だ。さまざまな情報源から変更案をかき集め、次の開発サイクルにどれをのせるのか見ていこう。次の3つのステップで考える。
1. 学びと改善案を取りまとめる(Gather)。
2. 事業と行動への影響度から改善案に優先順位をつける(Prioritize)。
3. 開発プロセスの適切なところに改善案を組み込む(Integrate)。
取りまとめる
まず、直近の2つの章で学んできた、現在のプロダクトの効果と行動を変える上での障害を見てみよう。ユーザーは何に悪戦苦闘しているのか。ユーザーの多くが顕著に離脱しているのはどこだろう。ユーザーはアプリケーションに戻ってきてくれているのか、それとも1、2回試用しているだけなのか。なぜそんなことになっているのか。
●まずは簡単なところから、まとめ始める。やることが明確な問題から一覧に書き出そう。やることが明確な問題とは、あるページの使い方をユーザーは誰も理解していない、といったことだ。
●そこに、比較的まとまっていない学びも書き足していく。例えば、行動を変えようとするプロダクトがユーザーに信用されていない、といったことだ。チームには色々と解決案があるだろうが、実際のところ、もう少し検討が必要だ。何が起きているのかさらに掘り下げていき、解決策を決めよう。
次に、プロダクトの核となっている仮説についての学びを確認しよう。 ...