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行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する
book

行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

by Stephen Wendel, 武山 政直, 相島 雅樹, 反中 望, 松村 草也
June 2020
Beginner to intermediate
464 pages
5h 31m
Japanese
O'Reilly Japan, Inc.
Content preview from 行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

14

プロダクトを学び、改善する

どの変更を実装するのか決める

 プロダクトのリリースと効果測定のプロセスの終盤まで来た。チームは、ユーザーのプロダクトの利用に関わる行動データをたくさん集め、プロダクトの改善案を手にしている。しかし、行動の障害に目を向けることだけが、プロダクトの改善ではない。事業(ビジネス)観点、開発観点での検討も必要だ。さまざまな情報源から変更案をかき集め、次の開発サイクルにどれをのせるのか見ていこう。次の3つのステップで考える。

1. 学びと改善案を取りまとめる(Gather)。

2. 事業と行動への影響度から改善案に優先順位をつける(Prioritize)。

3. 開発プロセスの適切なところに改善案を組み込む(Integrate)。

取りまとめる

 まず、直近の2つの章で学んできた、現在のプロダクトの効果と行動を変える上での障害を見てみよう。ユーザーは何に悪戦苦闘しているのか。ユーザーの多くが顕著に離脱しているのはどこだろう。ユーザーはアプリケーションに戻ってきてくれているのか、それとも1、2回試用しているだけなのか。なぜそんなことになっているのか。

まずは簡単なところから、まとめ始める。やることが明確な問題から一覧に書き出そう。やることが明確な問題とは、あるページの使い方をユーザーは誰も理解していない、といったことだ。

そこに、比較的まとまっていない学びも書き足していく。例えば、行動を変えようとするプロダクトがユーザーに信用されていない、といったことだ。チームには色々と解決案があるだろうが、実際のところ、もう少し検討が必要だ。何が起きているのかさらに掘り下げていき、解決策を決めよう。

 次に、プロダクトの核となっている仮説についての学びを確認しよう。 ...

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ISBN: 9784873119144Other