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第4章:トリガープロンプトの威力
ひとこと
処理を分割する後者の方法の利点は、単一のプロンプトで一気に処
理を行う前者に比べて、正答にたどり着きやすいことだ。加えて、回
答を検証する過程をより柔軟に構成することも可能だ。つまり、必要
に応じて個々の検証質問を別々のコンテキストを用いて深めることが
できる。
一方、この方法の難点は、検証質問を個別に実行し、またそれらを
集約して最終回答を得るためのプロンプトを作成する手間がかかるこ
とだ。複数のブラウザタブやテキストエディタを開いてプロンプトを
手作業で編集、切り貼りするのは非常にまどろっこしいだろう。もち
ろん、モデルが提供する API
*
を通してこれら一連の処理を自動化する
ことも可能だが、その場合にはプログラミングが必要になる。エンド
ユーザの視点から見れば、CoT パターンや少数ショットパターンのよ
うにプロンプトの工夫だけで完結する手法に比べて、少し技術的な障
壁を感じるところだろう。
また、CoVeパターンもやはり汎用的なトリガープロンプトを用い
るが故に、タスクに適合しているかどうかが使用の可否を決めるポイ
ントになる。たとえば、以下の算術的な推論タスクについて考えてみ
よう。
ジャネットのアヒルは1日に16個の卵を産む。彼女は朝食に毎朝
3個食べ、毎日友人のために4個使ってマフィンを焼く。残りの卵
を1個2ドルで売る。彼女は毎日いくら稼ぐか?
入力するプロンプト
ここに CoVe パターンのトリガープロンプトが入る。