
まず、何のコード体系であるかを識別するために、コードの名称が必要になりま
す。これが「コードタイプ」列です。残りの「コード値」と「コード内容」は、個々
のマスタテーブルが持っていた列と同じです。ただし、今まで「会社名」や「部署
名」といった「名称」だった列が、何の名称であるか決められなくなるので「コー
ド内容」という一般化した列名にせざるを得ません。
この単一参照テーブルが、前節で取り上げたダブルミーニングを一般化した手法
であることが理解いただけたでしょう。ダブルミーニングでは、列の意味がレコー
ドによって変化しましたが、今度はテーブル全体が、あるときは「会社」、あると
きは「性別」へと七変化するわけです。
この考え方を、オブジェクト指向言語における「」の機能に似
ている、と指摘するエンジニアもいます。ポリモルフィズムは、多態性や多様性と
も呼ばれ、オブジェクトや関数が複数の型に属することを意味する概念です。確か
に考え方に共通するところはありますが、実際に両者の間に影響関係があったのか
どうかはよくわかりません。単一参照テーブルについては、誰か一人が考え出した
方法というわけではなく、開発現場で自然発生的に使われていた技法に名前がつい
た、というのが正しいようです。J. セルコは初めてOTLT を見たのは1998年だっ
たと証言しています。
さて、この単一参照テーブルの利点と欠点をまとめると、以下のようになりま
す。