クラウドFinOps 第2版 ―協調的でリアルタイムなクラウド価値の意思決定
by J.R. Storment, Mike Fuller, 松沢 敏志, 風間 勇志, 新井 俊悟, 福田 遥, 門畑 顕博, 小原 誠
3章文化的転換とFinOpsチーム
FinOpsは、技術的な解決策や、チームに渡されるチェックリスト以上のものです。FinOpsは、クラウドの価値を最大化する、実践的な方法です。たしかに技術は、最適化の推奨事項がないか監視したり、異常な支出を検出したりといった諸問題を解決するのに役立ちますが、こうした行動のビジネス価値について語ることはできません。
本章では、誰がFinOpsを推進するのか、その人材が組織のどこに配置される傾向にあるのかを見ていきます。FinOpsのペルソナと役割を見ていく理由は、FinOpsを機能させるのは最終的には人材だからです。
支出をめぐる企業文化は、組織内のツールやプロセスとともに進化させなければなりません。FinOpsの実践を成功させるには、多くの障壁や課題があります。それらは人々やチームによって引き起こされるか、解決されるかのいずれかです。最終的には、あなた次第です。あなたのチームは、FinOpsを成功に導く正しい原則と実践を発展させ、取り入れるでしょうか?
3.1 デミングのビジネス変革
この本の第2版に向けた下調べ中に、著名な工学・経営学の教授、W. Edwards Deming(デミング)によって1982年に発表された、ビジネス変革の管理に関する重要な原則に出会いました。FinOpsの重要な点の多くはデミングの原則を反映していることから、ここでDemingの重要な原則をいくつか見てみる価値があります。
デミングは目的の一貫性に焦点を当てています。彼の考えは、企業を長期的な成功へと導く最善の方法は、長期的な思考を育み、継続的な改善を一貫して行うことである、というものでした。
デミングはまた、変革に関与するすべてのチームが一丸となって活動し、組織全体が問題を早期に特定し、解決に向けて協力して取り組むために、部門間の壁を取り払うことの重要性を強調しています。このように、クラウドとFinOpsの変革を成功させるには、クラウドの管理に関わる各チームの全員が、変革を自分事として理解する必要があります。 ...
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