
価値の共創
2.2
ITIL 4
35
前述の通り、ITIL 4 では「サービス」の定義が進化しています。その中で最も顕
著なのが「価値の共創」という表現です。価値を一緒に創っていくためには、「価値」
の特徴を知るところから始めることが重要です。
前節で紹介したように、ITIL 4 において価値は「認識されている便益、便利さお
よび何らかの重要性」と定義されています。これは一見すると当たり前過ぎる定義に
見えますが、非常に重要なポイントがあります。それは「認識されている」という部
分です。
つまり、顧客が「これは自分にとってメリット(便益)がある!」とか「これは便
利だ!」と認識(意識)して、初めて「価値」となるという定義です。ということは、
サービスを提供する側(サービス・プロバイダ)がいくら「顧客にとって価値がある
だろう」と思って提供していたとしても、顧客が価値だと認識しなければ意味がない
ということになります。つまり、顧客が価値だと認識しているかどうか確認すること
が重要だということです。
もう1つ忘れてはならないのは、「価値」は、時間とともに変化するということです。
具体的には、「顧客の経験を通して」と「状況の変化」という 2 つの要因により変化
していきます。
例えば、あなたの近所のスーパーマーケットが大々的にリニューアルしたとします。
店内は以前より広くきれいになり、商品も見やすくなりました。また、新たに「ポイ
ントカード」が導入され、レジでスキャンすると購入金額に応じたポイントが付いた
り、専用アプリをインストールすれば、お得な割引キャンペーンやおすすめ商品を案 ...