11章我慢の限界まで任せる
今回はリーダーシップの技能賞についてお話ししましょう。この技能賞を獲得するためには、あるタスクをやり切らなければなりません。そして、そのタスクには重要なリーダーシップが必要になります。技能賞自体は重要ではなく、最も重要なのは、技能賞につながる教訓を発見することです。
本書の構成から見当がついているかもしれませんが、技能賞には3種類あります。マネージャーとして戦術をふるって獲得できるもの。ディレクターとしての戦略的なスタイルによって獲得できるもの。そして、エグゼクティブとしてのビジョン探求により獲得できるつかみどころがないもの。
技能賞の完全な一覧が見たいですって? すみません、それにはもう1冊本が書けてしまいます。とりあえず、この第Ⅱ幕の序盤では、そのうちの一つをご紹介します。役割に関係なく、最も重要なリーダーシップの技能賞、それが「任せること」です。
11.1 託すこと
まずは定義から始めましょう。任せる。動詞。(タスクや責任を)他の人、通常は自分よりも目下の人に託すこと。この定義のキーワードは「託す」ですが、それを紐解く前に、まずはマネージャーになったばかりの頃にタイムスリップしてみましょう。
リーダーになったばかりの頃に最も混乱するのは、責任の範囲が変わることかもしれません。これまでも、特定の業務や機能、テクノロジーなどで自分が担当するものがありましたが、今やそれ以上になっています。あなたの責任範囲は、あなたのチームメンバー全員の責任に及びます。9章で説明したように、当初は本能的に、チームメンバー全員の仕事が自分の責任だと思っています。それはまったくの間違いというわけではありませんが、失敗しやすい考え方です。
確かに、あなたのチームで何か問題が起きれば、上司に問い詰められるのはあなたです。見つめられていると、確かに責任を感じてしまいますね。しかし、それよりはるかに生産的なのは「自分にあるのは ...
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