
役割やペルソナの設定
3.10
LLMに特定の役割やペルソナを設定することで、モデルのパフォーマンスと応答の質を向
上させることができます。役割やペルソナの設定は、プロンプトエンジニアリングの重要な技
術の一つであり、様々な応用が可能です。例えば、役割やペルソナの設定は、エージェントの
実現にも応用されています。エージェントフレームワークのCrewAIや AutoGen では、API
の一部でエージェントの役割やペルソナを指定することができるようになっています。
3.10.1
役割設定によるCoT推論性能の向上
専門的な役割をLLM に設定することで、特定の分野におけるLLMのパフォーマンスを向
上させることができます(Role-Play Prompting)。 Kong らの研究 [Kong et al. 2024] では、
「数学の先生」の役割を LLM に設定することで算術問題のパフォーマンスが向上したことが報
告されています。
例えば、次のような文言をプロンプトに加えることで、LLMに「数学の先生」の役割を設定
することができます。
I N
あなたは優秀な数学の先生であり、生徒に数学の問題を常に正しく教えています。私はあなたの生
徒の一人です。
このようなプロンプトをZero-Shot CoT プロンプティングと組み合わせることで、LLM は
数学分野に特化した詳細な推論の過程を生成することが可能とされています。その結果、回答
精度が向上するようです。
3.10.2
役割設定の限界
役割の設定はCoT推論の性能を向上する可能性が知られていますが、性能向上はタスクに ...