
SCRUM Boot Camp
実践編
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スクラムだからといって、リリースのためにやることには変わりはない。さまざ
まな視点でのテストやパフォーマンスの確認、必要なドキュメントを書いたりもす
る。あと、社内の手続きなんかも必要かもしれない。リリースまでには必要なこと
は片づけないといけない。これまで、スプリントごとにリリース判断可能なものを
完成させながら、開発を進めてきた。けれど、リリースするために必要な作業がほ
かにもあるはずだ。それをどうやって片づけていけばいいのだろう?
まずは、リリースまでに必要な作業とは何なのかを考えよう。これまでスクラム
チームは、スプリントごとにプロダクトバックログの項目を実現してきた。そこで
作ったものはすべて完成の定義を満たしている。けれど、完成の定義はスクラム
チームの中で何が終わったかの認識を合わせるためにあるものなので、本当の意味
で終わったとはいえない。本当に終わったといえるのは、リリースに求められる基
準を満たしたときだ。たとえば、必要なドキュメントが揃っていたり、受け入れテ
ストにすべて合格していたり、セキュリティやパフォーマンスに問題がないことが
確認されているといったものだ。リリースに求められる基準と完成の定義との差分
が、リリースするのに必要な作業だ。この作業を終わらせないとリリースはできな
いんだ。
リリースに必要な作業
=
リリースを満たす基準
-
完成の定義
たとえば、テストコードは十分に書いてあっても、他システムとの連携のテスト
や本番相当の環境でのテストなどは、毎回のスプリントではできていないかもしれ ...