
SCRUM Boot Camp
実践編
20
終わったはずの作業がやり直しになるのは誰だって嫌だ。けれど、こうした手戻
りは、スクラムで開発を進めていても起きてしまう。たとえばスプリントレビュー
のときのフィードバックを聞いて、もう少し考えてから作れば良かったと気づくこ
とがある。それは
1
スプリント分の手戻りで済むけれど、スクラムチームの貴重な
時間とお金は費やされてしまう。では、そうしたことを防ぐには何をすればいいの
かを考えてみよう。
手戻りがとくに起きやすいのは、何を実現したいかがあいまいなときだ。あいまい
なことが多ければ、プロダクトオーナーと開発チームとで何度も確認しながら進める
ことになる。そのたびに作業の手が止まったり、何度もやり直したりしているようで
は、作業はうまく進まない。その間もスプリントの残り時間は刻一刻と減っていくし、
十分に検討しないまま作業を進めても、その先にあるのはもっと大きな手戻りだ。
スクラムチームには、色々な期待がかけられていて、達成してほしいと思われてい
るものがある。それを達成できそうかを
1
つずつ注意深く確認していくためのイベ
ントがスプリントレビューだ。実際に実現したものを確認してみて、本当に期待に応
えているかを判断していく。何を実現したいかが明確になっていないものに着手して
も、その判断はできない。それでは目指すべきゴールにはちっとも近づかないんだ。
また、明確になっていないことに着手すると、今後のことも見えなくなってしま
う。着手した不明確な項目の見積りはベロシティにも関係するので、今後の予想に ...