
SCRUM Boot Camp
実践編
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スクラムでは、開発チームは自己組織化していて、機能横断的であることが求め
られている。簡単に言うと、開発チームは、実現したいことに多少のバラツキが
あっても、それらにうまく対応してタイムボックスまでに終わらせてくれる人たち
だ。作業中に何か困ったことがあっても自分たちが中心となって解決するし、どの
作業をするか指示をしなくても自分たちで考えることができる。そして、ソフト
ウェアを届けるのに必要なスキルもすべて備えていてスムーズに仕事を進めること
ができる集団だ。そんな開発チームは優秀なメンバーだけで構成されているのだろ
うか? そういうメンバーのいる開発チームでないとスクラムはうまくいかないの
だろうか? 実はそれは大きな誤解だ。その理由について考えてみよう。
まずは、自己組織化について考えてみよう。自己組織化とは、自分たちで状況に
応じて役割を決めていくことだ。
たとえば、プロジェクトとして進めるような開発でリーダー役に任命された人
は、異動やプロジェクト自体が終わるまでリーダーであることが多い。自分がリー
ダーのときは、さまざまな場面でリーダーシップを発揮したり、いろんな相談や判
断をしたりするだろう。けれど、それがいつも自分の得意なことで解決できる状況
とは限らない。ときには自分の苦手としていることが必要な場面もあるだろう。そ
んなときに、それぞれの状況でリーダーシップを発揮できる人やそれを得意として
いる人は、ほかにもいるんじゃないだろうか?
開発を進めていると、それこそいろんな状況に出くわす。プロダクトオーナーと ...