
6.6
分析:統計的仮説検定
131
6.6
分析:統計的仮説検定
Rには、統計分析のためのさまざまなツールが用意されている。本章でこれまで紹介してきたプロ
グラミング機能は、これらのツールを使うための手段である。われわれがRを使う目的は、統計的に
有意な特性を特定して、警告を上げることである(警告作成の詳細については7章を参照)。
警告に使える属性を特定するには「重要」な挙動を特定する必要があり、この「重要」にはさまざ
まな定義がある。Rは、データ調査や統計的なデータ検定のための膨大なツール群を提供している。
そのツールの使い方を学ぶには、Rのツールが提供する一般的な検定統計量を理解する必要がある。
以下では、このタスクを重点的に取り上げる。
6.6.1
仮説検定
統計的仮説検定は、特定のデータセットからの証拠に基づいてこの世の挙動に関する主張を評価
する作業である。主張とは、「データが正規分布である」とか、「ネッ
トワーク上の攻撃が午前中に来
た」などである。仮説検定は、モデルと比較可能で棄却可能な仮説から始める。仮説検定の用語は直
観に反することが多いが、これは科学の特性によるものである。科学では仮説を証明することはでき
ない。反証できるか、または反証できないかのどちらかしかない。したがって、仮説検定では「帰無
仮説の棄却」に重点的に取り組むことになる。
統計的検定は、帰無仮説(H
0
)と呼ばれる主張から始める。最も基本的な帰無仮説は、データセッ
ト内の変数間に関連がないという仮説である。対立仮説(H
1
)は帰無仮説の逆 ...