
iii
本書は2008 年に出版した『はじめての設計をやり抜くための本』の改訂版
(第2版)です。2008年に執筆してから14年が経ちましたが、大きく革新
的なシステムを作るニーズは増えていながらも、エンジニアが体系的にシス
テム開発全体を学んで実践する機会は減ってきています。その意味では皮肉
なことに本書の必要性は14年前よりも、はるかに高まっています。
本書の対象読者は、第1版と変わらず、「システム開発に携わる若手エン
ジニア」です。システム開発に仕事として携わるようになって、機能の開発
を部分的に任せてもらえるようになったエンジニアや、開発も数年経験して
そろそろ設計を体系的に学びたいエンジニアを想定しています。他にもWeb
ディレクターやマーケティングディレクターの方が、システム開発の全体の
流れを把握するために読む、という使い方もあります。
今回の改訂にあたって、14年前の原稿を整理すると驚くことがわかりま
した。使用するフレームワークやツールは変わっていても、要件定義から設
計までの進め方には昔も今も変わらない方法論がほとんどだったからです。
この変わらない方法論が大きなシステムをゼロから開発するために必要な知
識です。もちろん大は小を兼ねるということで、システムの一部を開発する
ことにも十二分に役に立ちます。
この第 2版では、14年経っても変わらない方法論を骨格として、14年の間
にデファクトスタンダードが変化したフレームワークやツールの説明を刷新
しました。具体的には、フレームワークの例として、エンタープライズ ...