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本章では、アーキテクチャ設計のアプローチを説明します。アーキテ
クチャを設計することの目的やメリットは前章で紹介したとおりで
す。では、それを具体的にどうやって実現すればよいのでしょうか。アーキ
テクチャ設計で基本となるのは、サブシステム分割やレイヤー、処理の共通
化、DI(依存性の注入)などです。これらについて、ポイントを絞って説
明していきます。
業務アプリケーションの洞察
前章で説明したように、アーキテクチャの定義は次のとおりです。
システムのコンポーネント、コンポーネント同士と環境との間の関係、およびそ
の設計と進化を支配する原理に体現されたシステムの基本的な構造。
アーキテクチャを設計するためには、開発しようとするシステムの基本的
な構造がどのようなものになるのかを検討します。言うまでもなく、システ
ム開発会社が開発するのは、ユーザー企業の業務を支援するシステムです。
これを業務アプリケーションと呼ぶこともあります。最近では、業務アプリ
ケーションもWebアプリケーションとして開発することが多くなっていま
す。業務アプリケーションとは何か、Webアプリケーションとはどのよう
なものかという洞察が、アーキテクチャの発展の原点だといえます。
業務アプリケーションとは、何らかの産業に携わる企業の業務を支援する
システムです。流通業の業務アプリケーションは、受発注、出荷指示、在庫
管理、決済管理、商品管理などの機能を提供するでしょう。製造業の業務ア
プリケーションは、生産計画、調達・材料管理、仕掛品・完成品管理などの ...