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最近、CTOというポジションが注目されていることはとても素晴らしいことです。
本書の読者の中にも将来は CTO になりたいという夢を持っている人も多いと思いま
す。CTO が注目されるということは、著者が常々目指しているビジネス×テクノロ
ジーの相乗的で爆発的なイノベーション組織の実現に、世の中も近づいてきている
ようです。CTOという役職かどうかは関係なく、エンジニアがビジネスのことを考
えて、エンジニアがビジネス提案をする世界。ドキドキします。
ビジネス×テクノロジーの世界で、CTOはテクノロジーについてだけを語ってい
るわけではありません。少なくともテクノロジー組織の組織設計や人材採用・育
成・評価は行う必要があります。他にも全社にテクノロジーを浸透させようとする
と、既存の組織のままでは限界があります。そのため、全社の業務も効率化のため
の変革が行われ、全社の組織設計や人材採用・育成・評価なども影響します。CTO
が本当の意味で機能しはじめると、全社的に昨日までとは違う組織になります。ま
るで空気が変わるというか。
またビジネス×テクノロジーの世界では、エンジニアが大きく成長する可能性が
あります。技術者が成長するには技術を学ぶこと自体も重要ですが、それ以上に顧
客に近いところで技術を使い、顧客の課題を解決することに勝る経験はありません。
B2C なら顧客とは一般消費者です。顧客に接することでエンジニアは技術を使う目
的を得ることができます。目的を得ることで技術が手段として正しく位置付けられ ...