6章面接官の「ボタン」
前の章では、面接での質問への答え方について書いた。質問を正確に理解して、的確な答えをするというのは極めて重要なことである。だが、それがすべてではない。面接は、一種の情報交換だ。しかし、つい、自分についての情報は提示しても、相手についての情報を得ようとすることを忘れがちになってしまう。それが失敗の元になることも多い。
こちらは「雇ってもらいたい」と思っている。そういう気持ちがあると、どうしても相手が優位に思えて、自分が一方的に品定めをされている状態になりがちだ。もちろん、会社にしてみれば、雇うかもしれない人間について詳しく知ろうとするのは当たり前だ。だが、雇われる方も、会社について詳しく知る努力をしなくてはならないのだ。特に、相手を動かす「ボタン」がどこにあるのかを見極めることは大切である。
面接を担当するのは誰か
そこがどういう会社なのかは、どういう面接をするかにも表れる。面接の前にそれがわかればいいのだが、当然、会社の方からそういう情報が提供されることはまずない。それでもほんの少し努力をすれば、かなりのことがわかるものである。
まず、重要なのは、面接を担当するのは誰か、ということだ。最初の面接は、入社すれば同輩になるはずの人たちが担当するということも多い。それに通れば、その上の人と会う、という進み方だ。会社の組織図を見れば、どういう立場の人が面接をするか予測はできるだろう。小規模なスタートアップ企業であれば、いきなり全員と合うということもあるかもしれない。少々、恐ろしいことではあるが、それは素晴らしいこととも言える。
次に知りたいことは、面接のスケジュールが「構造化」されているか否かということだが、これは、始まるまでわからないのが普通だろう。
「構造化」された面接というのは、担当者が1人1人、あらかじめ決められたテーマに沿って質問をする、という面接である。人物像に関わる質問だけをする担当者もいれば、スキルに関わる質問だけをする担当者もいる。これは、担当者がそれぞれに違った目的を持っており、その面接の中では2人以上が同じような質問をすることはないということだ。あえて、そうならないよう、努力をするのである。 ...
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