39章査定
年度末には、どこの会社でも当然、1年間の業績の評価を行うことになる。この1年はどんな1年だったのか。前年より良くなったのか、悪くなったのか。もちろん、会社全体だけでなく、1人1人が自分の1年間の業績を振り返る時期でもある。上司による査定も行われるだろう。
私もマネージャーの1人なので、部下の査定をする。査定書にはできれば、部下の1年間の業績について、明確にわかっている事実ばかりを書くようにしたい。あとはせいぜい、建設的な助言をするくらいがいい。「こうすればきっと良くなるはず」と思うことを書くのだ。しかし、本当は、そういう助言も書かずに済ませたい。改めて言わなくてもわかっているはずである。何しろ、1年間ずっと、あれこれと言い続けてきたのだ。わかっていると信じたい。
あくまで希望だが……。
とはいえ、たとえ同じことでも、口頭で言われるのと、文書で伝えられるのとではかなり違う。繰り返し言っていたことであっても、改めて査定書に書くのは無意味ではないのだ。話し言葉と書き言葉では、脳の中での処理のされ方が違うのだろう。文字になっていると、より現実感があるし、頭に長く残る。
そして一つ、驚くべきことがある。
ショー・ミー・ザ・マネー
タイトルを見て勘違いをした人も多いかもしれない。残念ながら、「驚くべきこと」自体はお金とはまったく関係がない。ここでは報酬の話をするつもりはない。この1年間、自分は素晴らしい業績を残したと思えば、昇級をして欲しいと思うのは当たり前だし、ボーナスやストックオプションなど、その他の待遇も改善して欲しいと思うだろう。もし、望みどおりになれば、それは素晴らしいことだ。だが、もう一つ大事なことは、なぜ自分は素晴らしい業績をあげたと言えるのか、その理由を明確に説明できるかどうかということである。自分の仕事ぶりは自分でよくわかっていると思うかもしれない。しかし、上司はどうだろう。同じように考えているだろうか。もし、そうでないとして、あなたは自分の業績がいかに素晴らしいか、納得のいくような説明ができるだろうか。 ...
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