エピローグ急ぐ
良いアイデアが思い浮かぶのは、ほとんどの場合、朝の8時から10時の間である。それは聖なる時間だ。この時間は、大抵、車で会社に向かうところである。いつも、2つや3つは、まったく新しいことを思いつく。車のスピーカーから流れる音楽や、道路から絶えず聞こえる騒音が創造的なアイデアを生み出す触媒にもなるのだ。
会社に着くとまず、車の中で思いついたアイデアをGoogleで検索してみる。たとえば、「Xの代替サービスを作るのはどうだろう?」というアイデアを思いついたとしたら、すでに同様のものが存在しないかを検索してみるのだ。
すると即座に、Mastodonが存在するとわかる。これはダメだ。
「いや、まてよ。本当に必要なのは『人のフィード』だ。自分が関心を持つ人たちの動きや出来事をRSSみたいにまとめてみられる仕組みなんだ」
それはFriendfeedだ。誰かがすでにやっていることをやっても意味はない。ダメだ。
なかなかうまくいかないが、焦ってはいけない。
よく考えてみよう。手に入るデータは、ほとんど誰でも同じである。ただし、世の中に存在するデータはあまりに大量なので、1人の人間がそのすべてを検索対象とするのはまず無理だろう。一つ言えることは、世の中にはともかく大勢の人がいるということだ。大変な数だ。その大変な数の人が皆、大量のデータを利用しているのだから、私が車の中で思いついたアイデアが、すでに誰かの手によって実現されていたとしても、まったく驚くにはあたらないだろう。
アイデアの実現
だが、ごく稀にだが、まったく誰も思いついていない斬新なアイデアが思い浮かぶこともある。その場合はどうすればいいだろう。真剣に考えなくてはならない。住宅ローンを抱え、幼い子供もいるあなたが、朝の聖なる時間に、素晴らしいアイデアを思いついたとする。しかも、今のところ、誰も実現していないらしい。ならば、思い切って実現に乗り出すべきなのではないか。 ...
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