38章失敗のシナリオ
私はミーティングが嫌いだ。しかし、そのミーティングには、「良いミーティング」の条件がすべて揃っていた。
- 自信のある製品について話していた。
- その製品は、現状では機能から見ても品質から見ても申し分なく、開発もスケジュール通り進んでいた。
- チームのメンバーは素晴らしい実績のある人間ばかりだった。
スライドもよくできていて、リハーサルも滞りなく進んだ。だが、もう2晩も眠れないのはなぜだろう?
私が眠れないのは、自分自身の「失敗のシナリオ」が見えてこないからだ。
どこかにウソがある
一口にミーティングと言っても無数の種類がある。ここで問題にしたいのは、社内のマネージャーが複数参加し、口々に意見を述べるようなミーティングだ。この種のミーティングで重要になるのは、事前の調整だ。誰が何を話すのか慎重に調整する必要がある。普段、互いに滅多に顔を合わせることのない複数のグループを同じ部屋に同席させるとどうなるか。マネージャーたちはそれぞれの話を比較することになるだろう。話に矛盾がある時は、どの話に真実味があるかで、誰が本当のことを言っていて、誰がウソをついているかを判断する。
この種のミーティングがなぜ必要なのか。まずはそれを考えてみよう。ミーティングが開催される理由はどこにあるのか。もし、あなたがそのミーティングでプレゼンテーションをすることになっているとしたら、その理由は、「出席者の中にあなたを嫌っている人がいるから」かもしれない。
もちろん、「嫌っている」と言っても、あなたという人間を個人的に嫌っているわけではない。あくまでも仕事上の話である。組織内での立場の違いにより、敵対せざるを得なくなっているだけだ。同じ会社でも、部署が違えば使う言語は異なる。マーケティング部はマーケティングの言語を話し、法務部は法務の言語を話し、開発部は開発の言語を話す。言語が違うということは、必然的に、コミュニケーションに根本的な問題が生じるということだ。これは、あなたの言葉が理解できず、納得のできない人がどこかにいても不思議はないということである。言葉が理解できないと、不当な扱いを受けていると感じる場合もあるだろう。そういう時、不満を直接当人に訴えるのではなく、上の人間に訴える人もいる。 ...
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