25章「ナード」ハンドブック
この本も半分を過ぎたので、ここで少し息抜きをしようかと思う。この本に書かれているのは、大半が、読者自身のことである。読者の今の仕事、そして、将来のキャリア計画、そうしたことを考える内容になっている。つまり、いわば、非常に「ナルシスティック」な本というわけだ。だが、今の仕事も、これからのキャリアも、読者1人だけではどうにもならない。そこには、多数の他人が関わってくるはずだ。人生の主役はあくまで「自分」だとしても、そのドラマには、多数の「脇役」が関わる。
「脇役」には、上司や同僚だけではなく、友人も含まれる。たとえば、レネは、知り合って何年にもなる。会うのは3ヶ月に1度くらいだが、その度にお酒を飲み、仕事について語り合う。ライアンもいる。よく電車の中で会う。皮肉屋で頭にくることも多いが、時折、気の利いたことを言う。その一言で1日が変わることもある。ロレインは、コーヒーショップの店主だ。毎朝、彼女の淹れたコーヒーを飲む。彼女の機嫌が良い時と、そうでない時とでは、その日の気分がだいぶ違う。周囲には、自分を支えてくれる人がたくさんいる。それに気づいているかいないかに関わらず、支えてくれる人は必ずいるのだ。そして、何より忘れてはならないのは、配偶者や恋人など、人生のパートナーである。
この章では、読者ではなく、そういうパートナーに向けて書くことにする。まずは、本から顔を上げて、周りを見て欲しい。パートナーはすぐそばに座っているかもしれない。そして、あなたに何か聞きたいことがあるかもしれない。疑問に思っていることがあるかもしれない。たとえば、「どうして5時間も休みなしにコンピュータの前に座っていて平気なんだろう」などと思っている可能性はある。あなたのことを何となく変わった人だと思っていて、なぜそう思うのかはよくわかっていないかもしれない。 ...
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