27章トリクルリスト
すでに書いたとおり、前の章で紹介したシステムは完璧なものではない。確かにタスク管理システムとして役立つものではあるが、不完全なのだ。毎日To Doリストを確認することは、仕事を前に進めるのには効果があるし、「パーキングロット」を利用することで、集中力が削がれることも防げる。だが、それでもやはり、足りないものがある。
たとえば、私のTo Doリストに次の3つの項目があるとする。
- 開発チームのメンバーとのミーティング
- デヴィッドとのランチ
- ヨーロッパ出張の準備
これはすべて「今日」に分類した作業だ。つまり、本日中に完了させる。何をすればいいのかは、これで具体的にわかるだろう。完了できたかどうかの判断も明確にできる。だが、この3項目を、完全にミスのないようにこなしたとしても、それはただ「予定の作業が完了した」ということにすぎない。3項目が完了することは、結局、「予定をこなした」という以外に、何を意味するのだろうか。
予定をこなせばそれでいい、ということだろうか。
そんなことはないはずだ。
読者はシニア開発エンジニアかもしれないし、エンジニアリングマネージャー、あるいはプロジェクトマネージャーかもしれない。役職が何であれ、To Doリストの項目を予定どおりこなすのは良いことには違いない。精力的、効率的に動いているのだろう。だが、それだけでは、「戦略的」に動いているとは言い切れない。To Doリストだけで、自分のすべきことがすべてわかるわけではないということだ。
優れたタスク管理システムがあれば、「すべきこと」を見つけ、それに優先順位づけをし、実行に移すということは、かなりうまくできるようになる。ただ、危険なのは、それがあまりにうまくいきすぎると、「すべきことをこなしていればそれでいい」と思ってしまいがちになるということだ。それだけで、仕事は問題なく進むし、キャリア形成も順調にできると思い込んでしまう。私は、紹介したタスク管理システムをすでに10年間使っている。それでわかったのは、自分の仕事は、To ...
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