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15 章 ディスカバリーによる検証された学習(Validated Learning)
15.3
共感、絞り込み、アイデア創出、プロトタイプ、テスト
何年か前、クライアントになるかもしれない人が連絡してきて、デザイン思考とい
うプロセスの採用を手伝ってくれないかと依頼された。このクライアントは典型的な
アジャイルプロセスを使ってきており、非常に良い実践をしていた。「良い」という
のは、定期的に品質の高いデリバリーをしているという意味だ。しかし、そのクライ
アントは、早くゴミをデリバリーすればするほど、多くのゴミが溜まっていくことを
学んだ。これはちょっとキツイ響きがする言葉だ。言い方を変えると、クライアント
は、構築するソフトウェアの量とそれから得られる成果やインパクトの間にはほとん
ど相関関係がないことを学んだのである。
このクライアントが声をかけてきたとき、私はユーザーエクスペリエンスデザイン
とアジャイル開発のエキスパートとして知られていた。私は頭のなかで考えた。「私
はデザイナーだし、考えている。だからデザイン思考しているはずだ」しかし、私は
間違っていた。クライアントが言っていたのは、そういう意味ではなかったのである。
私は思ったことを大声で言っていなかったが、それは私にとって幸運なことだった。
デザイン思考は、もともと
IDEO
という会社が論文にして発表していた仕事の方
法のことであり、その後、スタンフォード大学の
d.school
で文書化され、教えられ
るようになった。今では複数の大学で教えられ、 ...