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送信者の認証による対策
■ ARC による認証情報の保持
DMARC を使うことで、SPF や DKIM による送信ドメイン認証に失敗した
メールの処理を受信者に指定することができました。しかし、メーリングリス
トを使ったり、メールの自動転送などを使用したりした場合には、正当なメー
ルであっても認証に失敗する可能性があります。
たとえば、メーリングリストに誰かがメールを投稿する場面を考えます。
メーリングリストでは、投稿用のメールアドレスが用意されており、そこに投
稿されたメールが登録者全員に転送されます。このとき、転送されたメールで
は、送信者のメールアドレス(From)と、エラーメールの返信先(エンベロー
プ From)が異なります。また、転送するときに、メールのタイトルにメーリ
ングリストの連番などが付与されるとタイトルも書き換えられます【図
5-15】。
これはメールの自動転送でも同様です。つまり、途中で他のメールサーバー
を経由してエンベロープ From が書き換えられたり、タイトルが書き換えら
れたりすると、SPF や DKIM の認証に失敗してしまいます。
図 5-15
メーリングリストにおける書き換え
【転送されたメール】
エンベロープFrom:ml@example.jp
ヘッダーのFrom: taro@example.com
【送信したメール】
エンベロープ
From:taro@example.com
From: taro@example.com
dkim=fail
メーリング