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7-3
システムに悪影響を及ぼす問題③
~人的脅威の事例と対策~
人間によるミスや不正行為によって損失を引き起こす要因を人的脅威と
呼びます(図 7-5)。具体的には
などがあります。とくに組織においては人的脅威が多く、
防ぎにくい脅威でもあります。各個人が脅威の内容を理解して防止するこ
とや、組織においては情報セキュリティに対してのルールを策定したり教
育を徹底したりすることが必要になってきます。
人的脅威の事例をいくつか解説します(図7-6)。
❶
知識や確認不足によって、操作を誤ってしまうことがあります。例
えば外部の宛先に、社内の機密情報を送ってしまったり、大事な情報
を削除してしまったり、ソフトウェアの設定を誤ることで想定外な動
作を起こすことがあります。
❷
電車やバスにPC などの情報端末が入ったカバンを置き忘れ、悪意を
持った人に拾われてしまうと情報漏えいにつながります。
❸
人の心理や行動の隙を狙って重要な情報を入手する手段のことをソ
ーシャルエンジニアリングと呼びます。
例を挙げると、電話で関係者になりすましてパスワードを聞き出し
たり、緊急事態を装って相手に考える余裕を与えずに通常では得られ
ない情報を得たりするといった手口があります。また、後ろからこっ
そりパスワードを入力しているところを覗き見たり、ゴミ箱に捨てら
れた資料をあさってシステムの情報を盗むといった手口もあります。 ...