
5.2
データ保護
137
ケーススタディの背景
本学習を補強するため、付録
A
のケーススタディには、この章のビジネスコンテキスト、お
よび現在の
IT
環境に関する情報が掲載されています。
本章では、データの価値、考慮が必要なデータライフサイクル、ゼロトラストアーキテクチャとの関
係など、データ保護にまつわる背景について引き続き説明していきます。
5.2
データ保護
情報セキュリティは、様々なセキュリティ機能を実装することが主な目的ではありません。むしろ、
情報セキュリティの目的は、組織とその顧客のデータを保護することであり、その結果、組織の評判や
適用される法規制の遵守など、組織の価値ある側面を保護することにあります。
システム境界を流れるデータを特定し、機密性に基づいて分類し、ポリシーに基づいて必要なセ
キュリティ管理策を定義することで、ビジネスにとって本当に重要なものを保護するための優先順位を
付けることができます。言い換えれば、情報セキュリティは負債ではなく戦略的優位性となります。
以下では、データ保護の背景となる概念について説明しましょう。
●
データの価値
●
データセキュリティのライフサイクル
●
メタデータ
●
ゼロトラストとデータフロー
これは、本書で扱う技法の背景を理解する助けになります。
5. 2 .1
データの価値
組織にとってのデータの価値は、導入が必要なセキュリティ管理策を決定する重要な要素となりま
す。
最初のステップは、組織にとって重要なデータを特定し、保護が必要なデータを特定する上で役立
つカ ...