
188
10
章 量子探索
グローバーの探索アルゴリズムは量子探索アプリケーションの代表的な例ですが、パフォーマンスを
向上させるためのサブルーチンとして量子探索を用いるアプリケーションは他にもたくさんあります。
これは人工知能のアプリケーションからソフトウェア検証まで、多岐にわたります。
ここで必要なのは,量子探索を使って
QPU
レジスタの位相にブール論理表現の出力をエンコードす
るサブルーチンをいかにして構築するか(グローバーのデータベース探索あるいは他の量子探索アプリ
ケーションのためにその手法を使うかどうか)です。この方法がわかれば、振幅増幅を使って次の段階
に進むことができます。このようなサブルーチンを構築するには、
QPU
レジスタの位相を操作する高
度なツールが必要です。これは位相論理演算と呼ばれるテクニックです。この章では、位相論理演算
の概要を説明し、量子探索での活用法を示します。最後に、さまざまな従来型の問題に量子探索技術
を適用するための一般的なレシピをまとめます。
10.1
位相論理演算
5
章では、量子論理演算を紹介しました。量子論理は、量子論的な重ね合わせと等価な論理関数を
実行するものでした。量子論理演算では、入力としてゼロ以外の( 振 幅 の )大 き さ を持つレジスタ値を
使 用 し( 例 え ば 、
∣
2
⟩
あるいは
∣
5
⟩
)、同様に結果をレジスタの値として(場合によってはスクラッチキュ
ビ ッ ト に )出 力 し ま す 。
これに対して、量子探索に必要な量子位相論理では、これらのレジスタの ...