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ここまでの章で見てきた通り、仮想化技術(クラウドを含む)を取り入
れることにより、利用者が利用しやすい形でリソースを提供でき、自由度
が大幅に高まります。しかし、この自由度の高さが逆に混乱を招くことも
あります。例えば、どの程度のリソースを割り当てるべきか、セキュリテ
ィ対策はどこまで実施すればよいか、要件によってどのようにリソースを
組み合わせればよいかなど、利用者側で適切な運用方法が判断できなくな
ってしまいます。
混乱を避けるため、仮想化環境の運用にはガイドラインが必要となりま
す(図 11-1)。ガイドラインとは、可用性、性能、セキュリティ、運用性
などの観点で、仮想化環境利用時に考慮すべき点、方針、推奨方式を定め
たものです。これにより、効率的で安全な仮想化環境の運用ができます。
ガイドラインで方針を定めましたが、利用者が仮想化環境を構築する場
合(または構築を依頼する場合)、利用者の理解度によってはガイドライ
ンで定めた方針では不足することもあります。また、ガイドラインの解釈
の違いからさまざまな仮想化環境ができ、運用が統一できなくなってしま
う可能性があります。
これらの課題を解決するために、サービスカタログが必要となります。
サービスカタログでは図11-2 に示すように、利用シーンを想定して実装
パターンを整理した上で、仮想化環境で提供されるリソースやその仕様を
明確にします。サービスカタログを用意することで、利用者が必要なサー
ビスを探しやすくしたり、仮想化環境を提供する側がそれを管理しやすく ...