
215
14
章
統計解析手法
†
本書は、シミュレーションやリサンプリングというような計算手法に焦点を絞って
きましたが、これまで解いてきた問題のいくつかには、もっと高速な統計解析手法が
あります。
本章では、それらの手法のいくつかを示し、どのように働くかを説明します。章末
では、計算手法と解析手法とを、探索的データ解析のために統合する方向を示します。
14.1
正規分布
どうしてこのようなことをするか、背景を理解してもらうために、「
8.3
標本分布」
の問題を再度取り上げましょう。
自然公園にいる野生のゴリラを研究している科学者になったと仮定しましょう。
9
頭のゴリラの体重を量って、標本平均
x
-
=
90 kg
、標本標準偏差
S
=
7.5 kg
を
得ました。
x
-
を使って母集団の平均値を推定したとすると、その標準誤差はどれ
だけでしょうか。
この問題を解くためには、
x
-
の標本分布が必要です。「
8.3
標本分布」では、実験(
9
頭のゴリラの体重を量る)をシミュレーションし、シミュレーション実験ごとに
x
-
を
計算し、推定の分布を重ねることで標本分布を近似しました。
結果は、標本分布の近似です。それから、この標本分布を用いて、標準誤差と信頼
†
本章のコードは、
normal.py
にある。コードのダウンロードや扱い方については、
viii
ページの「コードを
使う」を参照してほしい。