
037
カイゼン・ジャーニー
05
E P I S O D E 0 5
明日を味 方 につける
05
なくなってしまった 朝 のミーティング
「またやってないんですか」
チャットの向こうのクライアントの表情は、冷え切っていた。テキストだから
僕の想像でしかないんだけど。
「すいません。。」
句点を一つ増やして申し訳なさを表現する。
「いつも漏れますよね、この手のタスク。定常タスクをやってもらうためだけに
運用契約をしているわけではないんですよ。私の依頼、ちゃんと管理できてま
す?」
あるクライアントの発注管理システムを、僕がいる会社でずいぶん昔に構築し
たらしいのだけど、その背景から運用保守契約を長く続けさせてもらっている。
僕が担当していなかった頃から含めて、もう4、5 年になるんじゃないだろうか。
運用として、やるべきことは大してなく、商品の洗い替えのときにデータのメ
ンテナンスをするのがメインだ。後は突発的な依頼作業をこなしていくだけ。
このシステムの運用担当者は僕ひとり。本当にほそぼそとやっている感じだ。
クライアント側の担当者は砂子さんといって、僕より5つほど年上。僕も砂子さ
んも前任者から引き継いで、この1 年くらいコンビを組んで運用を行っている。
砂子さんは言葉は少し乱暴だけどいつも陽気で、立場で分け隔てることなく振
る舞うような人だった。僕にとっては社内の先輩よりも先輩らしい、兄貴のよう
な存在だった。でも、今日のようなことがあると、やっぱり詰められる。「期待
しているからこそ、厳しくもする」 ...