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カイゼン・ジャーニー
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「今更、プロダクトバックログをかき集めたところで、どれもこれもいったん捨
てたようなものばかりですからネ」
そう、今となっては、つくる理由が薄い、あるいはないものばかりだ。そのと
き、僕の中で唐突にある考えが浮かんだ。ひょっとしたら、状況を打開できるか
もしれない。僕は浜須賀を見つめ直した。
「……みんな、そのとおりだ。それが、アジャイルな開発ってもんだ」
きょとんとする浜須賀。和尚も、マイさんも、不思議そうに僕を見ている。音
無さんだけが僕が何かを思いついたことに気づいたらしく、表情を明るくした。
契約を境界にしている限り、相手と同じ立ち位置に立つことはできない。でも、
プロジェクトとプロダクトの目的に立ち返りさえできれば、本来の向かいたい先
を捉え直し、相手と共に向かうことができるはずだ。まずはローンチし、ユーザー
体験を検証したい、というミッションに照らし合わせれば、ここに挙がっている
プロダクトバックログアイテムなどどうでも良いものばかりだ。
リスティングされているプロダクトバックログアイテム一つひとつについての
Whyを問うことをしたい。本当にユーザー検証に必要なものなのかを袖ヶ浦さ
んと一緒に考える状況をつくりたい。つまり、改めてMVP(Minimum Viable
Product:ユーザーにとって価値があり、かつ最小限の機能性を持った製品)と
は何かという議論に土俵を移さなければならない。そのために、ユーザーストー
リーマッピングの実施をみんなに提案したのだった。 ...