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カイゼン・ジャーニー
08
E P I S O D E 0 8
二人で越境する
08
僕たちのたくらみ
さっそく片瀬と社内勉強会の企画、準備を始めた。僕たちの会社には大きめの
会議室がいくつかある。日中はほぼ埋まって使えないが、業務時間後であれば使
える日もある。事を始めるにあたって、まず大きめの会議室を確保した。
日程はちょうど1カ月先。内容は、二人が参加したイベントの報告と、僕がこ
の半年取り組んできたことの紹介とした。
なお、僕は大勢の人の前でプレゼンするなんて、やったことがない。イベント
で話している人たちみたいに自分が人前で話すなんて、ぞっとする。
まずは、イベントの報告のほうを片瀬に押し付けて、僕は僕の話を組み立てる
ことに集中した。話すのは下手くそでも、書いたものを読むことはできるだろう。
プレゼンはもう何とかなると考えることにして、問題はそれよりも他にあった。
参加者を集めることだ。
当然、会社のSNSで告知はするが、そんな集まりに業務を終えてからわざわ
ざ来ようとする人なんているのか、不安を拭えなかった。しかも、僕の話をわざ
わざ? 聞きに来るなんて?
僕の不安は、片瀬に大いに伝わっていたらしい。片瀬が作戦を考えてくれた。
「外の人を呼びましょうか」
なるほど。確かに、社内の名も知れない若造で人を集めるよりは効果がありそ
うだ。社外の著名な人を呼ぶ。そんな人来てくれるのか……? 一体誰を?
「石神さんですよ」
片瀬は造作もなく言ってのけた。
「そ、そんなの。呼べるわけないだろう ...