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K A I Z E N J O U R N E Y
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チームの 向 かうべき先を見 据える
スクラムマスターが やってきた。
チームが第2スプリントを終えたとき、つまりスタートから1カ月遅れで、ス
クラムマスターの西方さんがやってきた。個人事業主として、様々な現場を渡り
歩いているらしい。今回、参加が遅れたのも、ここに来るまでに赴任していた現
場との契約がまだ続いていたからだという。
「えらい遅くなってすんませんな」
西方さんは、チームとの初のミーティングに明るく入ってきた。語調から明ら
かに関西人らしい。蔵屋敷さんは、かつて一緒に仕事をしたことがあると聞いて
いる。西方さんは相変わらずの雰囲気なのだろう、いつも朴訥としている蔵屋敷
さんも、苦笑いしていた。
「もう2 スプリントも終わりましたよ」
「そうなんや。ええこっちゃ」
なれなれしい西方さんの言葉遣いに、七里は少し呆気に取られていた。ウラッ
トさんは、西方さんの楽しそうな雰囲気に好印象みたいだ。
「ところで……」
おもむろに、黒縁のメガネをかけ直しながら、西方さんは改まった。僕らは、さっ
そくスクラムマスターが何か厳しいことを言い始めるんじゃないかと、少し身を
固くした。
「僕の歓迎会はいつしてくれんのかな」
呆気に取られていた七里が、この言葉を聴いていつもの調子を取り戻し始めた。
2スプリントを必死にやりきったばかりだ。この先も余裕があるとはいえない。
西方さんに、つまらないものでも見るような視線を送った。 ...