
264
K A I Z E N J O U R N E Y
Af te r wo rd
最後に、これまでのお話をたどりながら、本書をふりかえりたいと思い
ます。
一人から始める越境
最初の越境はたいてい一人から。一人からでも、始められることはあり
ます。しかし、今やっていることを変えるべきだと気づいていても、そう
簡単には行動は起こせないものです。越境を阻むのは、ハンガーフライト
で江島が振り返っていたように、自分が本当に越境していいのか、という
ことへの不安です。
筆者も、長らく悶々としていた時期がありましたが、「今の自分の延長線
上に何があるのか」を想像したときに、特に変わりようがないと気づいた
とき、行動を起こすことに踏み切れました。作中の江島にとってはそれが
「あなたは何者なのか」という問いであり、そこに自分の答えがないと気づ
いたときでした。
良い問いは人を立ち返らせてくれます。そのような問いは人によって異
なるでしょう。読者のみなさんにとっての良い問いと出会えるよう、江島
同様自分がいる場所から外に出て、いろいろと見聞きしてみてください。
もちろんこの本があなたにとっての良い問いになることを願っています :)
私は越境とは引力のようなものだと思っています。誰か一人でも、今ま
でやれなかったことに踏み込めたとき、周りに可能性を示し巻き込むきっ
かけをつくることができます。例えば、自分のために始めた見える化が周
囲の目に触れて、巻き込みができるように。
私は越境には下図のような流れがあると感じます。 ...