
022
現代のソフトウェア開発を
とりまく環境
1.1
ユニコーン企業の台頭
マイクロソフト社のCEOであるサティア・ナデラ氏が「すべてのビ
ジネスがソフトウェアビジネスになりつつある」
※1
と述べたのは、
2015年のことです。実際、2010年代は民泊サービスのAirbnbや配車
サービスのUberなどソフトウェアの力で革新を起こしたスタートアッ
プ企業が飛躍し、ユニコーン企業と呼ばれるまでに成長しました。
図1.1.1は 2023年10月時点で評価額が上位10社のユニコーン企業を
まとめたものです(『The Complete List Of Unicorn Companies』
※2
をもとに筆者作成。評価額は収益やキャッシュフロー予測、資産、類似
企業比較などによって算出された企業価値を指します)。動画共有サー
ビス「TikTok」を運営するByteDance社、「ChatGPT」「GPT-4」など
のAIを開発するOpenAI社のほか、IT技術を駆使し革新的な金融サー
ビスを提供するいわゆる「フィンテック」と呼ばれる企業、企業向けに
ITサービスを提供する企業などが並んでいます。これらの企業のほと
んどが、核となる事業をソフトウェアの力で支えているか、もしくはソ
フトウェアそのものを競争力の源泉としていると言えるでしょう。
日本においてはユニコーン企業の条件を満たす会社の数は少ないもの
の、ディープラーニングなどのAI 関連技術の Preferred Networks社
や、ニュースアプリ運営のスマートニュース社