
152
開発プロセス標準化
4.2
ドキュメントの標準化
第2章でソフトウェア開発プロセスの全体像を説明しましたが、ここ
で少し振り返っておきましょう。
要求分析アクティビティでは、To-Beの業務を描いた業務フロー図
や、その実現のためにソフトウェアが利用者に提供すべき機能をまとめ
たユースケースモデルを作成します。また、ユースケースを実現するた
めに必要となる画面、帳票、外部インターフェースを一覧化し、それぞ
れの仕様を機能仕様書に記述します。
設計アクティビティでは、ユースケースモデルや機能仕様書をイン
プットとして、それらをソースコードに落とし込むための設計作業を行
います。必要に応じて、コラボレーション図などのUMLダイアグラム
を作成して文書化します。
さて、アーキテクチャの実装作業はシステム構築の初期段階で実施さ
れるため、他のアプリケーション機能の実装よりも先行します。同じ
く、アプリケーション機能の設計や実装のインプットとなるドキュメン
トも、先行して標準化をしておく必要があります。このため、アーキテ
クチャの実装と並行してドキュメントの標準化を進めることや、あるい
は標準化されたドキュメントの妥当性検証を、アーキテクチャ実装を通
して行うことはよくあります。
本来アーキテクトが行うべき活動、すなわちアーキテクティングとい
う観点でいうと、開発プロセスやドキュメントの標準化は一般的には含
まれません。ですが、実際の開発現場ではソフトウェアエンジニアリン
グに精通したアーキテクトが標準化の支援を行うことや、場合によって ...