
ユーザーはしばしば期待に反するふるまいを見せるため、
驚かされることもよくあります。これは異常なことではな
く、取り乱す必要はありません。ほとんどのことがうまく
いく場合もありますが、提案した解決策の一部あるいは全
部が誤りだとわかることもあります。このような場合には、
改善の作業を繰り返し行います。これは悪いことではあり
ません。改善は成功につながります。
Keith Hooper
は、
すべてを失敗させるという意図の下にデザインスプリント
を行ったことがあります。製薬やバイオテクノロジーの業
界では、失敗するなら早期に失敗したほうが低コストだと
されています。例えば医薬品の開発について考えてみま
しょう。研究所でアイデアが生まれてから実際に薬局の棚
に並ぶまでの間に、平均して
12
年の歳月と
3
億
5,000
万ド
ル(約
365
億円)のコストが必要とされています
※
5
。開発
の第
1
段階では臨床試験のコストが平均
1,860
万ドル(約
20
億円)であるのに対して、第
2
段階では
2,880
万ドル(約
30
億円)、 第
3
段階では
1
億
580
万ドル(約
110
億円)にも
上ります
※
6
。臨床試験以前あるいは第
0
段階でのコストは
ここには含まれていません。失敗は早期であればあるほ
ど、無駄になる金額が減少します。デジタルプロダクトで
は製薬ほどの厳格なアプローチは用いられませんが、初期
段階での失敗が(時間と資金の両面で)低コストだという
点は共通です。みなさんは
Airtime
を覚えているでしょう
か。我々も忘れてしまいましたが、誰も使わないプロダク ...