
ここまでの作業で、ユーザーとユーザーが抱える課題について基本的な理解を得て、
どの課題を解決すべきかを把握できました。次は、可能な限りより多くのアイデアを
考えて解決策を探るというフェーズです。これをグループでの単なるブレインストー
ミングと思ってはいけません。参加者全員がそれぞれ個別に作業を行い、グループ思
考でのプレッシャーを受けずに自らのアイデアを表現します。アイデアはグループ全
体で共有され、最終的には集合知にもとづいて最も優れたものが選出されます。この
「発散」のフェーズ では、さまざまな可能性を探ることに重点が置かれます。これから
紹介する作業は、参加者の頭の中からアイデアを取り出して紙やホワイトボードに書
き出すことを目的としています。同様の目的を持った作業は他にも多数ありますが、
本書では、実際にさまざまなデザインスプリントの中で利用されてうまくいったもの
を取り上げています。他にも適した方法があるかもしれません。
経験上、この「発散」のフェーズは最 も楽しく、かつ最も疲れる作業です。作業が終わ
る頃には、選択肢が多すぎてどれを選べばよいか分からず、混乱に陥ることもあるで
しょう。しかしそれが正常な状態です。そのままデザインスプリントのプロセスを信
じて作業を進めてみまし ...