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バイオビ ルダ ー
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1
章
合成生物学の基礎
細胞は、複雑で小さな工場として考えることができます。
DNA
は、工場内における
すべての機械
(タンパク質、他の核酸、複数要素からなる高分子複合体ほか)
を作るための指示
を与えます。そして、それら「機械」は、細胞の活動を遂行します。生き物が自然に
持っているこの
DNA
によって、細胞は生存と複製の基礎的なニーズを満たすことが
できます。合成生物学者は、細胞が有用な新しい機能を得られるように、その細胞の
DNA
を「変える」ことができます
(図
1-2
)
。研究者がどのようにして生き物の
DNA
を
書き換えるかについては、この章の後半で詳しく説明します。
究極的に、合成生物学者は、設計された
DNA
を使って特殊な生物を一から作りたい
と考えています。しかし、この分野はまだその領域には到達できていません。最近の
試みは、今までにない振る舞い方をするまったく新しい生き物を構築することよりも、
既存の生き物を改良することがほとんどです。
なぜ合成生物学なのか
合成生物学者が対象としている課題の多くは、他の工学分野
(例えば電気工学、化学工学、
機械工学)
でも取り組むことができます。しかし、合成生物学による解決策には、独自
の強みがいくつかあります。
最も特徴的なのは、細胞は自身のコピーを作ることができるという点です。自動車
は自分自身でコピーを作ることはできません。自動車を作るには工場が必要です。そ
のうえ、生き物の中には、最小限の栄養しかなくても、信じられないくらい早く自身
のコピーを作ることができるものがいます。例えば、 ...