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科学的進歩による倫理的問題の提起
1970
年代には、いくつかの研究室で異なる生物からの
DNA
を人工的に結合し、そ
の
DNA
を生きた細胞中で発現させる方法が発見されました。例えば、スタンフォード
大学のポール・バーグは、改変されたサルの腫瘍ウイルスを使って細菌に新しい遺伝
子を組み込む方法を発見しました。しかし彼の成功は、彼自身や他の人々に重要な懸
念をいくつか提起することになりました。もし科学者がこれらの技術を使って細菌を
改変し、その後に形質転換された細胞の一部を誤って摂取してしまったらどうなるで
しょうか? 組換え
DNA
はその細菌からヒトの腸内にある他の細菌に移される可能性
はあるのでしょうか? その
DNA
が完全に機能したなら、サルの腫瘍ウイルスは感染
を引き起こす可能性があるのでしょうか?
これらのリスクや疑問が評価されるまで、
1970
年代に組換え
DNA
の研究をしてい
た科学者たちは予防措置を取り、リスクがより良く理解されるまで、組換え
DNA
や
動物ウイルスに関わるさらなる研究をすべて自発的に一時停止することを決めました。
この研究活動の中断は、アメリカ国立衛生研究所
(
NIH
)
の研究者であったマキシン・
シンガーを含む科学者の一団が米国科学アカデミーに提出した懸念の手紙を通じて始
まったものです。憂慮した科学者らは、アカデミーに技術の安全性を考えるための委
員会を設置するよう要請しました。組換え
DNA
技術の先駆者であるポール・バーグは、
組換え
DNA
技術によって可能となった進行中の研究活動の安全性を検討するために委
員会の議長を務めました。この技術の「示したリスクよりも潜在的なリスク」が、組
換え
DNA
の実験の自発的かつ一時的な停止を始めるのに十分な動機となると、委員会
は結論付けました。研究者らは、新しい抗生物質耐性の遺伝子や毒素をコードする遺 ...