
1.3 データの性質 13
実は
、私は実際にこの分析を行ったが、詳細は 9.3 節の「私の体験談から」で話すことにしたい。さ
まざまな面白いパターンが見つかった [SS15]。図 1 -7 を見ると、マンハッタンは広大なブルックリ
ン、クイーンズ、スタテン・アイランドよりもチップの額が低い。こういった地区では運行距離が長
く、流しているタクシーは少ないが歓迎されるのである。
しかし、都市の交通事情を理解するためのもっと大きな問いがある。タクシーの運行時間は、市内の交通
状況を細かいレベルで測るためのセンサーとして活用できる。ラッシュアワーの時間帯は、それ以外の時間
帯と比べて、移動にかかる時間はどのくらい長くなるのか? 最も遅れがひどいのはどこか? 問題がどこに
あるのかを特定することは、解決方法を提案するための第一歩である。道が空いている時間帯のパターンを
変えるとか、バスを増やすとか、相乗り専用レーンを作るといった方法が考えられる。
同様に、タクシーデータを使えば、市内の輸送の流れを把握できる。人々は一日のさまざまな時間帯でど
こに向かおうとするか? ここからは混雑状況だけでなく、多くのことがわかる。旅行者はホテルから観光
地に向かい、重役たちは高級住宅地からウォール街に向かい、酔っぱらいはナイトクラブから家に帰ってい
くのだ。
この種のデータは、より良い輸送システムを考える上で必要不可欠である。b に行きたい人が、a + ϵ にも
いるのに、a から b まで客を 1 人だけを運ぶのは無駄だ。タクシーデータを分析すると、相乗りの需要を正 ...