
282 10 章 ネットワーク分析と距離
図 10 -2 原点から等距離の位置を定義するサークルの形は、
k の値とともに変化する
大きい次元のへだたりをそうでない次元のへだたりよりも重視するかの区別は、高次元空間では特に重要と
なる。
今後の課題
特に
高次元空間では、k として正しい値を選択しているかどうかは、距離関数が意味のあるもの
になるかどうかに大きな影響を与える。
k 乗項の総和の k 乗根を取ることは、得られた「距離」にノルムの性質を持たせるために必要不可欠だ。
しかし、多くの応用では、距離は比較のために、つまり d(x, p) ≦ d(x, q) を検証するために使うだけで、単
独で使ったり公式の中で使うことはまずない。
すべての座標軸の距離は、k 乗する前に絶対値に置き換えられるので、距離関数内の総和の式の結果は常
に正の値となる。そのため、k 乗(根)関数は単調に、つまり x, y, k ≧ 0 について次のようになる。
(x > y) → (x
k
> y
k
)
そのため、距離を比較する順序は、総和の k 乗根を計算しなくても変わらない。k 乗根の計算を避けると
時間が節約される。最近傍探索などで距離計算が無数に必要になってくると、この時間短縮効果は無視でき
ない。
10.1.3 高次元における操作
d > 3 の高次元空間の幾何学的なイメージが、私自身にはない。通常、高次元幾何学については、線形代
数に頼るしかない。2 次元や 3 次元の幾何学の理解を支えている方程式は任意の d 次元に簡単に一般化 ...