
352 11 章 機械学習
11.7 私の体験談から:名前のゲーム
私の
兄弟の 1 人は、オンラインでレストランの予約を取る際、「Thor Rabinowitz」(トール・ラビノウィッ
ツ)という偽名を使っている。この体験談を理解するためには、まずこの名前がなぜ面白いかを知ってもら
わなくてはならない。
•「Thor」(トール)は、古代北欧の神の名前で、最近ではスーパーヒーローのキャラクターの名前に使
われている。世界には、Thor という名前を持つ人は少数だが無視できない程度にいる。その多くは
おそらくノルウェー人だろう。
•「Rabinowitz」(ラビノウィッツ)は、ユダヤ系ポーランド人の姓で、「ラビの息子」という意味を持
つ。世界には、「Rabinowitz」という名前を持つ人は少数だが無視できない程度にいるが、ノルウェー
人は 1 人もいないだろう。
要するに、「Thor Rabinowitz」という名前の人物は実在しない。試しに「Thor Rabinowitz」を Google で
検索すればすぐに確かめられる。2 つの名前は「文化的互換性」がまったくないので、このような名前を聞
くと、「認知的不協和」を引き起こしてしまう。
これから、Thor Rabinowitz が与える影響について話そう。同僚の Yifan Hu は、怪しいマシンからログイ
ンしているユーザが、本当に実在するのかを証明する方法を探していた。例えば、今までニューヨークから
アクセスしていた私のアカウントを使って突然ナイジェリアからアクセスされた場合、それは私なのだろう ...