
6.2 可視化の審美眼の育成 155
されることが多い。これをグラフのデザイン哲学の一部に組み込もう。
6.2.4 適切なスケーリングとラベリング
スケーリングとラベリングの不備は、グラフによって意図的、偶発的に誤解が生まれる最も大きな要因で
ある。ラベルは数値の正しい大きさを知らせ、スケーリングは比較しやすいように適切な間隔でこれらの数
値を示さなければならない。一般に、データはグラフ内のデータ表示スペース全体を覆うようにスケーリン
グすべきだ。
変数の理論的な範囲全体を覆うように軸をスケーリングするか、観測された値だけを覆うように軸を切り
取るかについては、理性的な人々の間でも意見が分かれることがある。しかし、どちらにしても判断が明ら
かに不合理だと感じられる場合がある。
図 6 -9(
左)は、ほぼ 100 の言語で 2 つの変数の相関を表すために私の学生が作ったものである。相関
の範囲が [−1, 1] なので、彼はむりやりグラフの範囲も同じにした。このグラフに広がる空白からは、相関
をもっと 1 に近づけられればよかったのにという感想しか浮かばない。それ以外にはグラフは読解不能で
ある。
図 6 -9(右)は、まったく同じデータを使っているが、スケーリングを変えて範囲を狭めたグラフである。
今度は、左から右に向かって少しずつ相関が上がっていることがわかるし、個々の言語のスコアを読み取れ
る。前のグラフではバーが国名のラベルから離れすぎていて名前とバーの対応関係をつかみづらかったので
ある。
範囲を狭めるようなスケーリングで最も大きな問題が起こるのは、個々のバーの全体を表示せず、バーの ...