
継続性とダイナミックインフラストラクチャ
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章
継続性とダイナミックインフラストラクチャ
本書第Ⅲ部のここまでの章では、テスト、自動化された変更管理パイプライン、効果的なワークフ
ローを通じて高い品質を維持しながら、インフラストラクチャの構成 / 設定に簡単に変更を加える方法
に焦点を絞って来た。この章では、本番インフラストラクチャの運用品質を問題にしていく。
私は、運用品質全体を指す言葉として「継続性」という言葉を使っている。継続性の目標は、ユー
ザーが中断されることなくサービスを使い続けられるようにすることだ。サービスは、高速かつ正確に
動作しなければならない。データは利用可能で正しくなければならない。悪意を持つ人々がいかなる
形でもサービスを破ることがあってはならない。何かまずいことが起きたときには、ユーザーにほとん
ど、あるいはまったく影響を与えることなく、すぐにそれを検出し、修復しなければならない。
継続性に対する伝統的なアプローチは、変更を制限し、コントロールすることだった。あらゆる変更
には、どこかを壊すリスクがある
*
。そこで、プロセスとシステムは、変更の回数を最小限に抑え、変更
を行う前に個々の変更を徹底的に評価することに力を入れてきた。
ダイナミックインフラストラクチャは、言葉のあらゆる意味で、このアプローチを破壊する。システ
ムは絶えず変更される。リソースは、1日を通じて追加、削除、サイズ変更、再構成される。早朝のメ
ンテナンスウィンドウでは、日中のトラフィックパターンに合わせた自動 ...