
2.6
クラウドと仮想化に対するマシンレベルの共感
39
ムでサービスを実行しているクラウドベンダーを使うことである。つまり、ほかの競合するクラウドベ
ンダーも使っているような標準的な仮想化ソフトウェアを使って作られているクラウドなら、プロプラ
イエタリなプラットフォームを使っているベンダーよりも、ほかのベンダーへのマイグレーションは楽
になるだろうということだ。
2.6
クラウドと仮想化に対するマシンレベルの共感
Martin Thompsonは、伝説のF1ドライバ、Jackie Stewart からマシンレベルの共感(mechanical
sympathy)と い う 言 葉 を 借 り て 、 IT に持ち込んだ
*
。ドライバとして大成功を収めた Stewart は、車が
どのような仕組みで動作するのかを生得的に理解しており、車から最大限の力を引き出して、失敗を
避けられる。ITプロフェッショナルも、スタックの下部のハードウェアレベルのところからシステムの
仕組みを深くしっかりと理解すればするほど、システムから大きな力を引き出せるようになる。
ソフトウェアの歴史は、ひとつの抽象の上にさらに次の抽象を重ねていくことだった。オペレーティ
ングシステム、プログラミング言語、そして最近の仮想化は、どれも人とコンピュータシステムのやり
取りを単純化することによって、人々を生産的にしてきた。特定の値をどの CPUレジスタに格納すべ
きか、オブジェクトが重なり合わないようにオブジェクトにヒープを割り当てるためにはど ...