
12.2
パイプライン設計のガイドライン
219
12.1
変更管理パイプラインのメリット
インフラに対する変更の管理のためにパイプラインを使っているチームは、次のようなメリットを感
じている。
●
インフラストラクチャ管理ツールとコードベースがいつも本番環境に対応できている。本番稼働
のために余分な仕事(たとえば、マージ、リグレッションテスト、「強化」)が必要になることは
決してない。
●
変更のデリバリーがほとんど苦労なしになる。変更がパイプラインの技術確認/ チェックステー
ジを通過したら、問題が起きない限り、本番環境に至るまで技術的な注意を持続させる必要はな
い。本番環境に変更を適用するための方法について技術的な判断が求められることもない。これ
らの決定、判断は、もっと前のステージで下され、実装、テストされている。
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パイプラインよりも簡単に変更を加えられる方法はない。ダウンしたシステムを立ち上げること
を除き、手作業による変更は、パイプラインに変更をただ流し込むことと比べて仕事が多く、危
険な作業になる。
●
コンプライアンス、ガバナンスが簡単になる。変更を加えるためのスクリプト、ツール、構成 / 設
定は評価者に対して透明である。ログを見れば、いつどのような変更が誰によって行われている
かを証明できる。自動変更管理パイプラインを稼働させれば、チームは一つひとつすべての変更
がどのようなプロセスで行われたのかを証明できる。これは、手作業のプロセスがかならず従っ
ている過程を文書化した誰かの言葉よりも ...