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瞬時につかむ 12 個のアプローチ
〜興味の壁を越える「3 秒」の世界〜
章第
2
マーケティング業界には、「ドリルを売るには穴を売れ」という
有名な話があります。アメリカの経済学者セオドア・レビットの著
書に記述されたもので、「ホームセンターにドリルを買いにきた人
はドリルそのものが欲しいのではなく、穴を開けたいのだ」という
内容です。
つまり、ドリルはあくまでも手段にすぎず、穴が開くならキリで
も構わないのです。
したがって、売り手は「このドリルは高速で回転します」とドリ
ル自体のメリット(売り手の言葉)に着目するのではなく、「このド
リルなら2秒で穴を開けられます」と買い手にとってのベネフィッ
ト(買い手の言葉)を訴求することが大切です。
さらに、人は感情で動くことを考慮すると、もう一歩踏み込んで、
機能的な価値だけではなく、「テキパキと作業が進むので奥様も惚
れ直します」というように、情緒的な価値まで伝えましょう。「高
速ドリル」より「モテるドリル」のほうが人の心をつかむのです。
私は、受動的な態度の学生に対して、「好きな人を笑顔にしてい
る姿を想像してみてください」と伝えています。授業を単なる単位
取得や知識習得のためではなく、大切な人に「ありがとう」と喜ん
でもらうためと思うことができたら、きっと自発的に学ぼうとする
はずです。
自分の中の「好き」という感情は、とてつもないエネルギーです。
勉強も恋愛も、あれこれ頭で難しく考えすぎず、心が感じるままで
いい。「努力は夢中に勝てない」ということです。 ...