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瞬時につかむ 12 個のアプローチ
〜興味の壁を越える「3 秒」の世界〜
章第
2
「あなたはハシゴをどうやって売りますか?」
この問いは、私が営業マン時代に先輩から出題されたものです。
あなたならどう答えますか?
「軽くて頑丈な素材です」「どんな足場でも安定します」「コスパ抜
群で全国シェア No.1 です」など、いろいろな回答が思い浮かびます
が、残念ながらこれらはすべて売れない回答です。
なぜなら、「そもそも、ハシゴなんていらんねん」というわけです。
情報には伝えるべき順番があります。多くの人は提案内容に自信
があればあるほど、メリットやベネフィットを先出ししがちです。
しかしながら、それでは「あったらいいな」の域から出ることは
叶わず、「喉から手が出るほど欲しい」とはなりません。
先輩が言う正解は次の通りです。
「まず、お客様の足元に数メートルくらいの穴を掘るんや。次に、
その穴にお客様を優しく突き落とすんや。そして、穴の底で困って
いるお客様に向かって一言、『このハシゴ、使いますか?』」
性格の良し悪しはさておき、この話は人間心理の本質をついてい
ます。
標準状態の相手に対して、いくら良いことを訴えても、現状と理
想のギャップが小さいため、購買意欲はなかなか湧き立ちません。
良い情報を先に伝えてしまうと、人の心をつかむ力は薄まってしま
うのです。