8.1 エコシステムのデザインと開発における課題
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しても、クリティカルマスのユーザー基盤を構築し、保持すること自体が非常に
難しくなってしまうのです。
囲い込みに関して言えば、開発者は自分のアプリケーションをプラットフォー
ムに統合し、プラットフォームのサービスを使うという点でも制限を受けます。
ネイティブプラットフォームが提供する要素はその修正やアクセス、使用に際し
て柔軟性がほとんどないため、他のプラットフォームでは同じような体験や機能
を提供できない可能性があります。これによって、異なるプラットフォームで提
供したアプリケーションは、プラットフォーム標準の UI によって見た目が異なる
(戻るボタンの位置やタブの位置など)だけに留まらず、機能や操作の流れなどに
おいても深いギャップが生じてしまいます。そのような製品エコシステム内部の
分断によってインタラクションの可能性が狭まるとともに、プラットフォーム間
でのユーザーの流動性を阻害することになるのです。
8.1.3 リソースと市場投入までの時間における課題
マルチデバイス体験を組み立てていくというのは、そもそも、時間や労力、リ
ソースという点でコストを必要とするものです。特に、デバイスをまたいで機能
を複製する一貫性のデザインから一歩踏み出し、コンテキストに応じてデバイス
ごとに体験を適応させる必要のある補完性や連続性のデザインを統合していこう
としているならなおさらです。前にも説明した通り、各デバイスはエコシステム
全体の体験の中で異なる役割を担うことができます。そうすると、各デバイスを
使いやすくするために、異なる機能や操作フロー、インタラクションの設計が必
要になります。そしてそれだけではなく、この各デバイスをひとつながりのグルー ...